イベント

イベントは、行動し、人びととのつながりを築き、地元や海外でのロータリー活動を紹介する絶好の機会となります。イベントを成功させることで、ロータリーへの参加や入会に対する関心が高まるでしょう。

イベントを成功させるための13ステップ

イベントの開催や参加は、ロータリーへの認知を高め、参加者の基盤を広げる優れた方法となります。以下のステップに沿ってイベントを成功へと導きましょう。

1. 企画チームを立ち上げる
イベントで肝心となるのは、チームワークです。小さな行事では実行委員長や企画委員会だけで足りるかもしれませんが、大規模なイベントとなると、会場の手配と管理、講演者や出演者の手配、予算、広報、ボランティアなど、複数のチーム/委員会が必要となる場合があります。また、会計士や弁護士にも相談するのが賢明です。

企画と準備が予定通りに進んでいることを確認するため、進み具合について企画委員会からクラブと理事会に定期的に報告してもらいましょう。

2. イベントの目標を決める
イベントを実施する理由と目標は何か(認識向上、募金、重点分野の支援、市民との関係づくりなど)、また、イベントがロータリーの行動計画をどのようにサポートするかを考えましょう。目標を決めたら、成功を測る方法を決めておくことも重要です。

イベントのアイデア

3. イベントの形式を選ぶ
直接対面式、バーチャル、その両方(ハイブリッド)、また、基調講演、オンライン討論、パネル討論など、イベントの目標と来場者/参加者のターゲット層にふさわしい形式を選びましょう。

4. 来場者/参加者のターゲット層を決める
イベントに誰に参加してもらいたいのか(また、それはなぜか)を考えましょう(関心、職業、年齢層、地元市民かそれともクラブ会員のみか、など)。未成年が参加する場合、ロータリーの青少年保護のガイドラインに必ず従ってください。

5. 予算を立てる
予算に含める項目の例:

  • 会場使用料または(バーチャルイベントの)オンラインプラットフォーム
  • 食事と飲み物
  • 講演料
  • エンターテイメント
  • 装飾
  • イベントスタッフの人件費
  • 宣伝(看板、ちらしなど)
  • プレゼンテーション用機材(照明、マイクなど)
  • 移動手段(送迎バスのレンタルなど)
  • 保険、各種許可、ライセンス、弁護士・会計士費用、税金

6. イベントの日程を決める
イベント日程選びの留意ポイント:

  • 企画・準備に少なくとも4カ月費やせるようにする
  • 年末年始やお盆、地元のほかの主要イベントやロータリーイベントとの重複は避ける
  • 業者、講演者、エンターテイメント出演者、重要な来賓の都合にあわせる

7. オンラインプラットフォーム/会場を選ぶ
バーチャルイベントに関する留意ポイント:

  • プラットフォーム:パネル討論ではZoom、聴衆からの参加を望む場合はFacebook Live(Facebookでのライブ配信)が便利です。同時通訳が必要な場合は、通訳を入れることのできるプラットフォームを選びます。また、イベントを録画する場合はそのことを参加者に伝え、(そこに写っている人の映像を含む)録画の使用許可を参加者から得てください。
  • イベントの長さ:イベントが長時間にわたる場合、休憩時間を入れましょう。
  • 参加者同士の交流またはブレイクアウトルームの機会:少人数のグループにわけることで、参加者同士の交流と積極的な参加が促されます。
  • ミーティングの管理:司会者や講演者/パネリストが本番中にパソコンを操作したり、画面に集中したりすることは難しくなります。このため、チャットやコメントのモニタリング、参加者のミュート設定の切り替え、スライドや資料の表示、ブレイクアウトルームへの移動を担当する人を決めておきましょう。

会場に関する留意ポイント:

  • バリアフリー:会場は誰にとってもアクセスしやすい場所にあるか、バリアフリーの配慮がされているか(入り口、トイレ、エレベーターなど)。
  • 参加者数:参加者数とイベントの目的によっては、登録、分科会、イベントスタッフ、講演者の控室、業者用のスペースなど、複数のスペースが必要となる場合があります。
  • 駐車とアクセス:専用駐車場があるか、駐車は有料か、(有料の場合)参加者にとって妥当な金額か、公共交通機関でアクセスしやすい場所にあるか。
  • 保険:イベント用に別個の保険に加入する必要があるか。
  • 業者:予算と希望に応じて自由に業者を選ぶことができるか、それとも会場が指定している業者があるか。
  • 許可:イベント主催者または業者が取得すべき許可があるか、事前に申請すべき許可があるか。
  • 視聴覚機材:スピーカー、マイク、その他の視聴覚機材が必要な場合、会場にそれらを設置することが可能か、Wi-fiや携帯電話の電波状況はどうか。
  • 予算:会場の予約に前金が必要か、追加の警備やイベントスタッフを雇う必要があるか、(有料イベントの場合)キャンセルにどのように対応するか。

8. 交渉し、契約書に署名する
会場、オンラインプラットフォーム業者、その他の業者、講演者、エンターテイメント出演者、ソフトウェアプロバイダー、展示者との契約は必ず書面で交わしてください。契約書に含める同意事項には、免責事項、第三者の行為によるクラブへの賠償責任の制限、保険条件などがあります。また、誰かの姿を録画したり、音声を録音したりする場合は、肖像権使用許諾書やそのほかの許諾書に署名してもらってください。

9. 講演者とエンターテイメント出演者を選ぶ:
講演とエンターテイメントの目的と予算を決め、企画チームとともにそれに見合った講演者と出演者を選びましょう。イベントとの関連性、影響力、費用、参加者の関心も考慮に入れることが大切です。撮影・録画とその使用に関する同意事項を記した契約書を必ず交わしてください。また、使用する音楽の著作権など、必要なライセンスを取得する必要もあります。

10. イベントのテーマを決める:
テーマを決めることで、イベントの焦点とメッセージを形づくり、広報や宣伝がしやすくなります。テーマを選ぶ際には、イベントの目的と目標、参加対象者を考慮に入れます。

ロータリーロゴ入りバーチャル背景パワーポイントテンプレート

11. 宣伝・広報の計画を立てる
まず、イベントの情報発信に使うメディアを決めます。例えば、クラブ会員を対象としたイベントであれば、クラブのウェブサイト、会報、Eメールだけで十分でしょう。市民が参加できるイベントの場合、ソーシャルメディア、ちらし掲示、各種メディアへの広告掲載などがあります。

宣伝・広報用資料には、必ずクラブ名入りロゴ(または地区番号/ゾーン番号入りのロゴ)をお使いください。イベントに名称や独自のロゴがある場合、クラブ名入りロゴ(または地区番号/ゾーン番号入りロゴ)との組み合わせロゴを作ることができます。

クラブ名、地区番号、ゾーン番号入りロゴの作成

組み合わせロゴ作成のテンプレート

ロゴと組み合わせロゴについて

次に、宣伝・広報のスケジュールを立てます。参加者がどのような人たちかを考えた上で、伝えたいメッセージを考えます(参加のメリットは何か、など)。参加者対象者のニーズや関心に応じて、訴求力の高いメッセージを作りましょう。また、このメッセージをあらゆる宣伝資料や広報で一貫して使うことが重要です。

12. メディアに働きかける
イベントについて大勢の人に情報を発信できるよう、地元メディアとの協力方法を検討しましょう。また、クラブやロータリーに対して良くないイメージを生み出すような事態が生じた場合に迅速に対応できるよう、広報の危機管理計画を立てておくことが大切です。

13. イベントのマスタープランを作成する
イベントのマスタープランには、下記のようなイベントの各側面の概要を含めます:

  • 会場、諸手配、食べ物・飲み物の管理
  • 講演者/パネリスト/発表者
  • アクティビティとエンターテイメント
  • 宣伝/広報/プロモーション
  • 参加登録に関する情報
  • 協賛者/協力者
  • ボランティアとスタッフの役割と責務
  • 詳細な日程
  • 緊急連絡先/危機管理計画のその他の側面
  • 法的リスクおよび契約書・保険を通じたリスク軽減策

イベントの名称を決める

イベントの名称とウェブサイトのURLを決める際、「ロータリー」「Rotary」「ローターアクト」「Rotaract」「インターアクト」「Interact」という言葉を使う場合には、必ずクラブ名か地区番号を含める必要があります。

例えば、「ロータリーゲーム大会」ではなく「〇〇ロータリークラブゲーム大会」とします。「ロータリー」「Rotary」という言葉がイベント名に入っていない場合(「ゲームを楽しもう!」など)には、クラブ名・地区番号を名称に含める必要はありません。また、クラブ名入りロゴか組み合わせロゴを必ず使い、イベントが国際ロータリーではなくロータリークラブによるものであることを明確に示してください。

ロゴと組み合わせロゴについて

クラブ名を使用する場合、そのイベントはクラブが完全に管理するものでなければなりません。「ロータリー」「Rotary」「ロータリークラブ」「Rotary club」いう言葉が含まれるイベント名の使用ライセンスを第三者に与えることはできません。この指針はロータリー章典に記載されています。イベントの名称とロゴを決める際には、商標や著作権の侵害を避けるために弁護士に相談してください。

イベントの成功を次につなげる

イベント終了後も、そのイベントのインパクトを利用してクラブへの認知を高め、地域社会とのつながりを強めましょう。以下はその方法です:

  • 参加者にお礼のメッセージを送る:講演者、協力者、協賛者、出席者、ボランティアに感謝のメッセージを送りましょう。
  • ロータリーへの引き続きの参加を呼びかける:ソーシャルメディアで参加を呼びかけ、クラブへの関心を示した人にEメールを送りましょう。
  • イベント後アンケート調査への協力を求める:出席者にアンケートを送って感想を寄せてもらい、今後のイベントの改善につなげましょう。
  • イベントを報道してもらう:講演した著名人や参加者をとらえた写真や動画を、メディアに送付しましょう。また、メディア報道へのリンクをソーシャルメディアで拡散し、報道の効果を倍増しましょう。イベントを撮影・録画すること、またその映像や音声を使用することへの同意を、必ず参加者から書面で得てください。

効果的な写真と動画の作成方法